『季節のない街』を象徴するのは「うるさいのに何も語ってない音楽」 宮藤:大友さんとのやり取りで印象に残っているのが、大友さんがおっしゃっていた「うるさいのに何も語ってない音楽」っていうコンセプト。 大友:たしかに言いました(笑)。 宮藤:普通は何かを語ろうとするからうるさくなるんだけど、それとは逆じゃないですか。『季節のない街』を象徴する最高の言葉だと思いました。 連続ドラマの劇伴の面白いところは、連続性と刷り込みが可能なことだと思います。今回僕は1話、2話、4話、5話、10話の監督を担当していますが、毎回のエンディングはなんとなくこの曲を使おうみたいな、定番を冒頭で固めていくと、だんだんと視聴者のドラマに対するイメージを誘導させることができる。そのときに「うるさいけど何も語ってない音楽」っていう大友さんのコンセプトはまさに僕がやりたいことそのものでした。 だから1話、2話で同じ曲を使って