7年8ヶ月の長きに渡り政権を担った安倍内閣の政策と、その下で日本がどう変わったのかを検証する安倍政権の検証シリーズ第二弾。今回は第一生命経済研究所首席エコノミストの熊野英生氏と、慶應義塾大学ビジネススクール准教授の小幡績氏の気鋭のゲストを迎え、前半、後半の二部構成でアベノミクスに代表される安倍政権の経済政策に注目した。 次期首相就任が有力視される菅義偉官房長官は、特に経済政策面ではアベノミクスを継承する意思を明確に示している。しかし、そこでいうアベノミクスとは何を指しているのか、その中身については必ずしも明確ではない。 当初、アベノミクスとは①大胆な金融緩和と②思い切った財政出動と③産業構造改革の「3本の矢」を柱とする経済政策だと説明されてきた。特に重要な鍵が3番目の産業構造改革にあり、それを可能にするためにある程度の後遺症は覚悟の上で①と②を大胆に実行していくという話だった。 ところが、