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  • 父と私|やなぎす

    今日、父が死んだ。自殺だった。 父と同居していた母によると、今年に入ってから、父は毎日のように死にたいと訴えていた。八十二歳となり生きる意欲や気力がなくなり、体力の低下や体調の悪さとともに何もかもが辛いのだという。 会いに行った時には、死にたくなる辛さの一つとして、「夜中に口の中が渇く」というのを挙げていた。なんでそんなことで死にたくなるのか理解できなかったが、話を聞くと、寝ている二階から降りて台所まで行き、水を飲んでまた二階に上がるのが辛いようだった。「だったら、寝室に飲み物を置いておけばいいじゃないか」と提案すると、そこで初めて気づいたらしく、水筒がいいのか、ペットボトルがいいのかなどと、母と相談し始めた。 その時は、父が抱えている様々な問題は、個々に解決できる問題であって、判断力が衰えたため、自分でどうしていいか分からなくなっているだけのように思われた。精神科に通っていたので、病院で

      父と私|やなぎす
    • 自分の父が毒親だとわかった日

      「30年近く同居している祖母に精神疾患があると知った日」 https://anond.hatelabo.jp/20240706023024 数日前に↑を投稿した。 思ってた以上にたくさんの方に反応してもらえて、本当にありがたかった。私は自分の家のことを誰かに話したことがほとんどなかったから。 前回の投稿の追記にも書いたが、父と言い争いをした次の日、私はカウンセリングに相談に行った。 そして、カウンセラーに「あなたのお父さんは残念ながら世間一般で言う毒親です」と言われて衝撃を受けた。 コメントでも、父に対し「毒親だ」「まともじゃない」「そんな親からは逃げろ」という意見が見られた。 正直、私は今も自分の父を毒親という言葉で表現していいのかはわからない。 でも、私にとっていい父親ではなかったと、ようやく思えるようになった。 長い間、父がおかしいのか、自分が求めすぎているのか本当にわからなかったの

        自分の父が毒親だとわかった日
      • 「先生の白い嘘」を読んで

        「先生の白い嘘」という漫画を読んでいる。巷で話題になっていたから、というあまりにも気軽な気持ちで読んだ。 読んで後悔はしなかった。でも、頭をガツンと殴られたような衝撃を覚えた。 内容はネタバレを含みたくないから簡潔にいう。語彙力のない感想で申し訳ないと思うが、エグかった。 そのあまりのエグさに作者の怒りを感じた。何かを訴えかける気持ちが見えた。だから、きっとこの漫画を読んだ時に思う感情は「エグい」でいいんだろうなと思った。 読み進めていくうちに、嫌な記憶を思い出した。 高校生の時に痴漢にあった記憶。大学生の時に「欲望の目線」に晒された記憶。一人暮らしの男性の家に遊びに行って、強姦された記憶。 それはかつて私が体験した、自分の人生から抹消した嫌な記憶だった。 私は当時、そういった性被害を恥じた。自分が傷物になったことを、自分自身で否定した。 私は傷ついてないし、むしろ怒りを感じている。だから

          「先生の白い嘘」を読んで
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