切迫早産などハイリスクな妊婦の出産を担う全国の「総合周産期母子医療センター」で、病床に空きが無く、緊急搬送の受け入れを断らざるをえなかったケースが、年間に1900件余り起きていたことがNHKが国に行った情報公開請求でわかりました。専門家は「最終的にはどこかの医療機関に搬送されていると思うが、医療につながるまでに時間がかかるとそれだけリスクが高まるので、早急に対策を検討する必要がある」と指摘しています。 「総合周産期母子医療センター」は、切迫早産や持病のある妊婦を受け入れ、分べんなどを行う医療機関で、命を守る“最後の砦”とも言われています。 このセンターでの妊婦や新生児の受け入れの実情を調べるため、NHKが国に情報公開請求を行い、全国115か所の情報を入手しました。 それによりますと、NICUと呼ばれる新生児の集中治療室が満床であることを理由に、緊急搬送の受け入れを断らざるをえなかったケース