所得税法違反(過少申告)容疑で東京地検特捜部に逮捕された日本大学理事長の田中英寿容疑者(74)が1日、大学側に辞任の意向を伝えた。同日午後4時に開かれた臨時理事会で、理事長の辞任が承認された。同大関係者が取材に明らかにした。 日大経済学部卒の田中容疑者は2008年に理事長に就任し、5期目だった。11月29日に18年と20年分の所得税計約5300万円を脱税したとして逮捕された。 今年9月に日大元理事らによる日大付属板橋病院の建て替え計画を巡る背任事件が表面化して以降、田中容疑者は公の場に姿を見せておらず、記者会見を開いての説明もしてこなかった。文部科学省は11月24日、日大理事らに説明責任を速やかに果たすよう直接指導している。【志村一也】