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明晰夢の検索結果1 - 9 件 / 9件

  • ローマ帝国軍に入隊したい人のための懇切丁寧なガイド『古代ローマ帝国軍非公式マニュアル』 - 明晰夢工房

    古代ローマ帝国軍 非公式マニュアル (ちくま学芸文庫) 作者:マティザック,フィリップ 筑摩書房 Amazon 「帝国は諸君を必要としている!」という帯の文句に惹かれ手に取ってみると、かなり内容の充実した一冊だった。これを読めば、ローマ帝国軍の入隊手続きや軍団兵の装備、陣営での生活や都市の攻略法、さらには除隊後の生活まで知ることができる。栄えあるローマ帝国軍の兵士になりたい人は必読。逆にローマを敵視している人にとっては、ローマ軍の内情がよくわかる貴重な一冊になる。 ローマ帝国軍にはだれでも入隊できるわけではない。本書の一章には帝国軍の入隊資格について書かれている。ローマ市民権を持っていること、独身であること、身長が5フィート10インチ(約173センチ)以上あること、などの条件に加え、「男性器がそろっていること」というのもある。軍隊は男の世界だが、去勢者は入ることができない。視力がよいこと、

      ローマ帝国軍に入隊したい人のための懇切丁寧なガイド『古代ローマ帝国軍非公式マニュアル』 - 明晰夢工房
    • 司馬遼太郎人気を支えた「大衆歴史ブーム」はなぜ生まれたのか?福間良明『司馬遼太郎の時代 歴史と大衆教養主義』 - 明晰夢工房

      司馬遼太郎の時代-歴史と大衆教養主義 (中公新書 2720) 作者:福間 良明 中央公論新社 Amazon 「司馬さんの書かれるものは日本外史とでも呼ぶべき種類の史書ではあるまいか」とは、有吉佐和子の『坂の上の雲』評だ。このように、司馬遼太郎作品はたんなる歴史小説の枠をこえ、一種の教養本として読まれている。司馬作品は物語中にしばしば「余談」がさしはさまれ、そこでは司馬の政治や軍事、世論などへの見解が自在に語られる。こうした特徴は吉川英治や山岡荘八といった、それまでの歴史作家の作品にはないもので、読者の歴史への知的関心をかきたてるものだった。なぜ司馬の「歴史教養本」は時代に求められたのか。『司馬遼太郎の時代 歴史と大衆教養主義』によれば、司馬作品の人気を支えていたのは、昭和50年代に起きた「大衆歴史ブーム」だという。 昭和50年代に司馬作品を愛読していたのはおもに中年男性だが、かれらは教養主

        司馬遼太郎人気を支えた「大衆歴史ブーム」はなぜ生まれたのか?福間良明『司馬遼太郎の時代 歴史と大衆教養主義』 - 明晰夢工房
      • 思い通りの夢が見られる「明晰夢」とは、その見方と効果も

        明晰夢とは、夢の中でそれが夢だと認識できる状態だ。(PHOTOILLUSTRATION BY OSCAR BURRIEL, SCIENCE PHOTO LIBRARY) 夢を見ているときに、自分はいま夢を見ているんだと自覚したことはあるだろうか。いや、それどころか夢を操作した人もいるかもしれない。それはおそらく「明晰夢(めいせきむ)」だ。ここでは明晰夢とは何かから、そのメリットとデメリット、そして明晰夢を見るテクニックまでを紹介しよう。 ひとことで言えば、明晰夢とは、自分が夢を見ていることを自覚して夢の展開をある程度コントロールできる、あるいは、それが夢であることを認識しつつ、その成り行きを観察できるような夢だ。そのため、明晰夢を見る人は、意図的に悪夢に介入し、別の結末に修正できることがある。 学術誌「L'Encéphale」2023年10月号に掲載された論文によると、こうした明晰夢には、

          思い通りの夢が見られる「明晰夢」とは、その見方と効果も
        • 「這い上がり型志向」と「分かち合い型志向」をキーワードに朝鮮社会の実態を活写する良書『朝鮮民衆の社会史 現代韓国の源流を探る』 - 明晰夢工房

          朝鮮民衆の社会史 現代韓国の源流を探る (岩波新書 新赤版 2030) 作者:趙 景達 岩波書店 Amazon タイトル通り硬い内容を想像していたが、読んでみると思っていたよりずっと面白い一冊だった。この一冊で両班・中人・良人・賤人の四身分からなる李氏朝鮮の社会を俯瞰することができる。村祭りの様子や賤民が両班に成り上がる方法、芸能民や最下級の賤民「白丁」など周縁的存在の生活、宮女や妓生などの女性の境遇など、幅広いトピックを扱っているので気になる箇所を読むだけでも楽しめるし、通読すれば朝鮮社会の基層をなす「這い上がり志向」と「分かち合い志向」をよく理解できる。この二つは朝鮮社会を理解するうえでの重要キーワードで、本書では何度も登場する。 朝鮮における「這い上がり志向」を示すものとして、民衆の両班志向があげられる。両は最上位の身分だが、一章『朝鮮社会の儒教化』によると朝鮮では身分上昇の手段が多

            「這い上がり型志向」と「分かち合い型志向」をキーワードに朝鮮社会の実態を活写する良書『朝鮮民衆の社会史 現代韓国の源流を探る』 - 明晰夢工房
          • 【検証】明晰夢グッズでNTRの夢は見られるか?

            そういう回です (理想のNTRを語る際になんか制服でいちゃついてるような絵を描いていますが、これはYouTubeの表現上の問題のため実際は脳内で人生ゲームに置き換えていただけると幸いです) 月ノ美兎のTwitter(配信予定等はこちらで呟いています!) https://twitter.com/MitoTsukino ※未成年者の視聴者の方々は、下記リンク先の注意事項もご覧ください。 https://www.anycolor.co.jp/notice-for-minors

              【検証】明晰夢グッズでNTRの夢は見られるか?
            • 近代仏教学のつくりあげた「ブッダ神話」を解体しブッダの実像に迫る好著『ブッダという男』 - 明晰夢工房

              ブッダという男 ――初期仏典を読みとく (ちくま新書) 作者:清水俊史 筑摩書房 Amazon 19世紀以降、仏教研究は初期仏典を批判的に考察することで、「歴史のブッダ」を復元しようと努めてきた。瞬間移動や空中浮遊など、超常能力を用いる「神話のブッダ」にかわり、多くの仏教学の碩学によりさまざまなブッダ像が描かれてきた。だが本書によれば、それらのブッダ像もまた現代人の価値観が投影されたものだという。ブッダは平和主義者であったり、男女平等論者であったり、不可知論者であったといわれることがあるが、こうしたブッダ像は研究者が自分の願望をブッダに語らせたものであり、「新たな神話」だというのだ。本書はこうした「新たな神話」から離れ、初期仏典を虚心坦懐に読むことで、「ブッダという男」が何を説いたかを解きあかしていく。ここで見えてくるブッダ像は、現代人のイメージする理想の人格者とは異なる面も多い。 たとえ

                近代仏教学のつくりあげた「ブッダ神話」を解体しブッダの実像に迫る好著『ブッダという男』 - 明晰夢工房
              • 「才能が欲しい」という言葉の裏にあるもの - 明晰夢工房

                お前にゴッホ並みの画才を授けてやろう、と夢のなかで女神さまにでも言われたなら、喜ぶ人は多いだろう。しかし、お前にゴッホのような人生を送らせてやろう、と言われたなら、これはちょっと喜べない。「ゴッホは生涯一枚しか絵を売れなかった」は実は間違いだそうだが、それでも才能にふさわしい評価を得られない人生だったことに変わりはない。創作を志す人は誰だって才能を欲しがるが、才能さえあればいいわけでもない。実のところ、皆が欲しがっているのは才能によって得られる賞賛だ。才能があってもそれを埋もれさせたままで終わる人生は、だれも望まない。 togetter.com 生成AIで「才能の民主化」ができるという話がある。ここでいう「才能」とは、普通の意味とは異なるようだ。上記のまとめに載っているパブリックコメントを書いた人は生まれつき手が震え、絵を描く「遺伝的才能」がないのだと主張している。そこだけを読めば、先天的

                  「才能が欲しい」という言葉の裏にあるもの - 明晰夢工房
                • 「古代文明は都市と遊牧民の交易から生まれた」という観点が面白かった第一回『3か月でマスターする世界史』 - 明晰夢工房

                  www.nhk.jp 3か月でマスターする 世界史 4月号 (NHKシリーズ) 作者:岡本 隆司,井上 文則,守川 知子 NHK出版 Amazon NHKEテレ『3か月でマスターする世界史』が先日スタートした。番組冒頭から岡本隆司氏が佐藤あゆみアナに「コロンブスと聞くと何を思い浮かべますか」と問いかけ、佐藤アナが「新大陸の発見です」と答えると、「新大陸の発見という視点は、ヨーロッパという特殊な地域から見たものです」と指摘する一幕があった。「世界史をアジアの視点からとらえ直す」という番組の軸がここで示された形になる。 第一回は、古代文明の誕生と遊牧民との関りについて見ていく回。とかく大河とのかかわりが強調されがちな古代文明について、この視点は新しい。古代の都市は農耕地域と遊牧地域の境界に生まれているが、これは両者が交易をおこなっているからで、交易の拠点として都市が生まれる。商業が活発になると

                    「古代文明は都市と遊牧民の交易から生まれた」という観点が面白かった第一回『3か月でマスターする世界史』 - 明晰夢工房
                  • 思い通りの夢が見られる「明晰夢」、その見方と効果とは ナショナル ジオグラフィック - 日本経済新聞

                    夢を見ているときに、自分はいま夢を見ているんだと自覚したことはあるだろうか。いや、それどころか夢を操作した人もいるかもしれない。それはおそらく「明晰夢(めいせきむ)」だ。ここでは明晰夢とは何かから、そのメリットとデメリット、そして明晰夢を見るテクニックまでを紹介しよう。ひとことで言えば、明晰夢とは、自分が夢を見ていることを自覚して夢の展開をある程度コントロールできる、あるいは、それが夢であるこ

                      思い通りの夢が見られる「明晰夢」、その見方と効果とは ナショナル ジオグラフィック - 日本経済新聞
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