手紙の趣旨はね、まず、私が重度知的障害の星子と同居しているのを知っていて、星子はこの世の中のじゃま者であり、殺すべき対象だっていうこと。 2つめは、私が大学人でありながら、どうして星子を殺さないのだということ。大学っていう能力主義の場にいながら、どうして星子を殺さないんだ、矛盾していると。 (最首悟『能力で人を分けなくなる日』創元社、2024) こんばんは。手紙の主は、2016年に神奈川県にある知的障害者施設「津久井やまゆり園」で入所者など45名の殺傷事件を起こした、植松聖被告です。 環世界が思いっきり違うのでしょう。 ユクスキュルが『生物から見た世界』で描いた環世界という考えは、生物と別の生物ではなく、育ってきた環境が違う人間ひとりひとりにも言えるのではないか。だから私たちは孤独であり、それ故にケアを必要としているのはないか。 先日、贈与論で知られる近内悠太さんの講座に参加した際、そんな