収入という「目に見えすぎる上下関係」臨床心理学研究者の森裕子氏とお茶の水女子大学人間科学系准教授の石丸径一郎氏の論文によると、女性は自分の優位性を示すとき、3つの軸があるという。 伝統的な女性らしさを持つ女性vs自立した地位ある女性vs性的魅力を持つ女性のうち、どれかに秀でていたとしても「でもあなたは○○がないから」と他の軸で自らの優位性を示すことができる。そのため、女性同士の優位性には勝ち負けが表れにくく、競争や格付け争いが複雑化しやすいというものだ。 それに対して、男性の価値基準は概ねシンプルである。 •年収 •外見 総じてこのいずれかである。たとえば、男性が男性に年収を自慢されたとき、「でもお前は育児に参加していないから」と反論しても優位性は誇示できない。また、「お前、100㎏のバーベルも持てないくせに」と肉体的男性らしさをアピールしても、ギャグに映るのではないだろうか。 このように