医師の臨床経験や観察眼により診断結果が左右される 弘前大学は12月24日、JVCケンウッド社製の視線計測装置について、自閉スペクトラム症(ASD)の診断補助として医療機器の承認を目指し、医師主導の治験を開始したと発表した。これは浜松医科大学、大阪大学、鳥取大学、弘前大学、福井大学およびJVCケンウッド社による共同試験である。 画像はリリースより 発達障害の一つであるASDの有病率は2~3%といわれている。発症時期は通常3歳以前であり、その症状や行動、特徴に起因する日常生活・社会生活の機能障害が長期に渡るため、成人期においても生活に困難が生じやすいにも関わらず、薬物治療・生物学的治療は未開発だ。しかし、発達支援をはじめとして、個々の行動特性に即した対応によって予後に改善が認められることが報告されている。したがって、ASD患者の予後を考える上で、診断は極めて重要であるが、ASDの診断に納得でき