へええ。なんだかファンタジー みたいじゃないか。ここから どんな風に官能の世界へ 誘ってくれるんだろう? 宇能 鴻一郎 (著)新潮文庫 あらすじ淡路島に滞在し、土地の古老から民話を聞き集めていたわたくしは、夜の公園で一人の老人と出会った。 この地には狸の話が多くあるという老人から、その狸の話をねだると、老人は姫君に恋した狸にいついて語りはじめた(「心中狸」)。 不穏な空気がつきまとう「アルマジロの手」、むさぼり喰う快楽に溺れる男を描く「月と鮟鱇男」の他、官能の深みに身を沈めていく姿と生の悲しみが胸に迫る七編の物語。 姫に恋する狸が取った行動とは宿で夕食をとり酒を飲んだあとふと思いつき、公園から月を見ようと散歩に出かけたわたくし。 小さな四阿で休んでいると、いつからそこにいたのか小柄な老人が立っていました。 土地に伝わる民話を採集していたわたくしは老人に話をねだります。 すると老人は姫君に恋