ペドロ・アルモドバル監督(右)と審査員長のイザベル・ユペール写真:AP/アフロ第81回ベネチア国際映画祭が現地時間の9月7日に閉幕し、下馬評通り人気の高かったペドロ・アルモドバルの「The Room Next Door」が金獅子賞に輝いた。アルモドバルは、三大映画祭で最高賞を獲るのはこれが初めてとなった。 本作は彼が初めて英語の長編映画に挑んだもので、ジュリアン・ムーアとティルダ・スウィントンの共演により尊厳死を描く。審査員長のイザベル・ユペールは、ふたりの女優の素晴らしさを讃えながら、「こうしたテーマにも拘らず、映画は決してセンチメンタルにもメロドラマにもなっていない。アルモドバルの才能は、テーマと距離を取り、冷静に見つめていること」と評価した。 感激した様子のアルモドバルは記者会見のコメントで、「これは世界がいま危険な方向、死に向かいつつあるなかで、自身も死に向かっている女性の物語。だ