兵動大樹さんが古い写真を手がかりに街を再発見する旅。今回は1961年(昭和36年)に大津市内で撮影された、お祭の写真を持ってスタートします。 膳所(ぜぜ)駅前から歩き出すと、すぐ目の前に「ときめき坂」の標柱がありました。かつて西武百貨店やパルコがあった場所に続く坂だったので、みんな“ときめき”ながら通っていたのが名前の由来だといいます。 坂を下ると、「成瀬は天下を取りにいく」を描いた看板やポスターがいっぱいありました。「成瀬…」はこの周辺を舞台にした小説で、2024年本屋大賞を受賞しました。 途中、立ち寄った「よりみちぱん」の「塩パン」は、「成瀬」2作品の間に、作者の宮島未奈さんが書いた記念エッセイに登場するとのことで、兵動さん「うま。すごい塩を効かせているけど、生地の甘みがあるからちょうどいい具合。かめばかむほど甘くなっていく」とおいしくいただきました。