翌日である。 こっそりと目を盗んでポイゾの解毒薬をチビチビと飲んでいたのが良かったのか、それとも聖域である大聖堂に留まっていたのが良かったのか、単に自然治癒が進んだのかはわからないが、体調はかなり復調してきた。 ステータス画面を確認してみると、状態異常の項目に『猛毒(慢性)』とあったのが『弱毒(治癒進行中)』になっている。体力とスタミナゲージも最大まで回復しているし、無理をしなければいつもどおりに動けそうな感じだ。 「顔色もだいぶ良くなりましたね」 「これも皆さんのおかげです」 今日も朝から食事を運んできてくれたアマーリエさんに感謝の意を込めて頭を下げる。エレンも時間の空きを見てちょくちょく来てくれていたが、ずっと俺のそばについて面倒を見てくれたのはアマーリエさんだったからね。嫌な顔ひとつせず甲斐甲斐しく世話を焼いてくれるその姿はまるで女神のようであった。 「でも、モノがバジリスクの毒です