当事者批評は、患者の側が作品論ないし作者論をおこなうことで自己の体験世界を表明する点で、「逆病跡学」と位置づけられると考える。本書は、そのようなものとしての当事者批評を、論集のかたちで実践し、筆者の体験世界を改めて立ちあげていく。それはどのような体験世界か? 筆者が、さまざまな創作者をじぶんの分身と見なし、慰められ、生きる勇気を与えられてきたという体験世界だ。 (横道誠『創作者の体感世界』光文社新書、2024) おはようございます。先週、出張先の小学校で60歳の担任の先生の授業を参観する機会がありました。出張に行くと通常業務が全方位的に滞りまくるため、心の底から行きたくなかったのですが、「人生とは、計画されたこと以外のことが起こる、別の出来事のこと」とはよく言ったものです。 この先生と、飲みたい。 コミュ障の私にも、そう思わせてくれる先生だったんですよね。で、授業後に声をかけて少しお喋りし