並び順

ブックマーク数

期間指定

  • から
  • まで

1 - 5 件 / 5件

新着順 人気順

西條奈加の検索結果1 - 5 件 / 5件

  • 青山美智子、朱野帰子、一穗ミチ、奥田亜希子、西條奈加 著『ほろよい読書 おかわり』より。読書は日常。 - 田舎教師ときどき都会教師

    「月並みだけど、生牡蠣食べるならこれだよね」と行人が選んだのはシャブリだった。レモンのように酸味が強く、生牡蠣のミネラル感と同調してくれる。一杯目はいつもこれだ。 「ワインもいいけど……」と莉愛は迷っていたが、「やっぱ日本酒かな」と純米吟醸を選んでいた。アルコール度数高め、うすにごりの生原酒だ。 生牡蠣よりも先に酒が運ばれてきた。まずは、お疲れ様でした、と軽く乾杯だけすする。 「さあ、牡蠣をたくさん食べるぞ」 莉愛が純米酒を口に含んだ。 「負ける気がしない」 行人もシャブリを飲んだ。 (青山美智子、朱野帰子、一穗ミチ、奥田亜希子、西條奈加『ほろよい読書  おかわり』双葉文庫、2023) こんにちは。どうでしょうか。月並みだけど、牡蠣、食べたくなりますよね。シャブリ、飲みたくなりますよね。食べたくなったし、飲みたくなったので、定時に学校を出て、オイスター・バーへ。 5名の作家(青山美智子、朱

      青山美智子、朱野帰子、一穗ミチ、奥田亜希子、西條奈加 著『ほろよい読書 おかわり』より。読書は日常。 - 田舎教師ときどき都会教師
    • 小川糸 著『私の夢は』より。生きている限り、夢は増えていくもの。 - 田舎教師ときどき都会教師

      日本に戻ってきて、人工物の多さにぎょっとした。ウランバートルは大都会だけど、そこから車で30分も走れば、もう電気もない大草原だったから。日本の町並みを見て、よくぞここまでいろんな物を作ったなぁ、と感心してしまう。 そして、人の多さにもびっくりした。渋谷で電車を乗り換えるだけで、3週間、モンゴルで出会った人の数を、はるかにしのぐ数の人達とすれ違った。 今までの私だったら、ここで、あーあ、と思っていた。でももう、どんなに人工物を目の当たりにしても、その向こうに、草原が見える。はっきりと、緩やかな丘のような山並みが、見えるのだ。そこには、羊の群れもいるし、人の営みを守る小さなゲルもある。そしてもう一人の私が、その草原で、自由に馬に乗り、大地に手足を広げて、ゴロンしている。 (小川糸『私の夢は』幻冬舎文庫、2012) こんばんは。昨日は熱中症警戒アラートが出ていたにもかかわらず、近隣の学校がやって

        小川糸 著『私の夢は』より。生きている限り、夢は増えていくもの。 - 田舎教師ときどき都会教師
      • 織守きょうや、坂井希久子、額賀澪、原田ひ香、柚木麻子 著『ほろよい読書』より。君たちはどう生きるか。 - 田舎教師ときどき都会教師

        「でもま、しょうがないよね。もうナオのいない世界には戻れないし、考えたくもない。体はキツいし悩みごとも増えたけど、全部帳消しになっちゃう瞬間があるから。妊活頑張った甲斐があったよ」 「そっかぁ」 「いいよ、子供。予測不可能で」 カランと、手にしたグラスの中で氷が鳴る。とろりとした甘い梅酒。心の表面のささくれも、優しく覆ってくれればいいのに。 (織守きょうや、坂井希久子、額賀澪、原田ひ香、柚木麻子『ほろよい読書』双葉文庫、2021) こんばんは。昨日、久しぶりに映画館に行って、人生初となる「はしご」をしてきました。宮﨑駿監督の『君たちはどう生きるか』と、クリストファー・マッカリー監督の『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』です。 いいよ、映画。予測不可能で。 ナオの母に倣ってそう言いたいところですが、どちらも過去の作品へのセルフオマージュ的なシーンが多く、予測可能

          織守きょうや、坂井希久子、額賀澪、原田ひ香、柚木麻子 著『ほろよい読書』より。君たちはどう生きるか。 - 田舎教師ときどき都会教師
        • 2023年に読んだ本の中からおすすめ10作品を紹介する - 書に耽る猿たち

          (2023.12 東京都台東区にある古書店「フローベルグ」の書庫 この洞穴みたいな空間は地下に続いていて、乱雑に積み上げられた本たちに囲まれた書店員さんがなんだか羨ましくなった) もうこんな時期に来てしまった。一年があっという間だという陳腐な言葉にもほとほとうんざりする。このブログを続ける限りは年に一度はこの企画をやろうと決めているので、今年も、昨年2023年に読んだ本の中から個人的なおすすめ10作品を読み終えた順(ランキング形式ではなく)に紹介しようと思う。 第1作目 『ネイティヴ・サン アメリカの息子』リチャード・ライト 2023年に入って最初に読み終えた1冊。これが今年のベストになるだろうなという予感がして、まさにその通りになった。こんなに感動できる小説にはなかなかお目にかかれない。今でも読んでいる途中の興奮・熱狂、恐怖、読み終えた時の感動・ひとすじの光は忘れられない。いま思い返すと

            2023年に読んだ本の中からおすすめ10作品を紹介する - 書に耽る猿たち
          • 「おとなの始末 落合恵子」他:2023年7月のオーディブル - ふくみみdiary

            39.オケ老人 荒木源 ナレーター:長田任 Audible版『オケ老人! 』 | 荒木 源 | Audible.co.jp 始まりは思わず笑ってしまうような展開で楽しかったです。オーケストラの話ではありますが、なぜかロシアのスパイが登場して荒唐無稽な物語と思っていましたが、なぜか最後に溶け合う不思議。 オーケストラ経験者やクラシック音楽に詳しい方ならもっと違う角度からも楽しめるんだろうなと思いながら聞きました。 個性豊かなおじいちゃん、おばあちゃんに揉まれながら主人公が成長していく姿は頼もしく、最後はさわやかな気分でした。 映画にもなっているそうですが、映画は見ておりません。 40.おまけのこ 畠中恵 ナレーター:市川笑野 Audible版『おまけのこ 』 | 畠中 恵 | Audible.co.jp ちょっといつもの雰囲気と違う感じもして戸惑いましたが完走。 41.うそうそ 畠中恵 ナレ

              「おとなの始末 落合恵子」他:2023年7月のオーディブル - ふくみみdiary
            1