『(略)日本が一番“おいしい”フットボールマーケットである理由』 今年1月、『ニューヨーク・タイムズ』紙が運営するオンラインスポーツメディア『ジ・アスレティック』に、そんなタイトルの記事が掲載された。ベルギーのシント=トロイデンの立石敬之CEOや“トムさん”の愛称で知られる指導者トム・バイヤー氏、2019年に横浜F・マリノスをリーグ優勝に導いたアンジェ・ポステコグルー監督らの発言を元に構成された興味深い長編だ。 「ここが世界でもっともお買い得なマーケットだ」 立石CEOは、今や日本人選手にとって欧州の登竜門的な存在と認知されているクラブの実権を握るようになった経緯や、最初に「購入した」3選手──冨安健洋、遠藤航、鎌田大地──の成功がシント=トロイデンの認知度を高めたことなどを語っている。