遺伝子治療によって先天性の重度難聴が改善したアイッサム・ダム君(中央)とジョン・ジャーミラー医師(左)。米フィラデルフィア小児病院提供(2024年1月23日公開)。(c)AFP PHOTO / Children's Hospital of Philadelphia 【1月24日 AFP】父親の声、走り去る車、髪を切るはさみの音──先天性の重度難聴だった少年が、画期的な遺伝子治療によって生まれて初めて音を聞いた。 少年の治療を行った米フィラデルフィア小児病院(CHOP)は23日の声明で、遺伝子変異による難聴の患者にとって希望をもたらす成果だと述べた。 治療を受けたのは、非常にまれな単一遺伝子異常により重度難聴で生まれたアイッサム・ダム(Aissam Dam)君(11)。モロッコで生まれ、今はスペインに在住している。 CHOP耳鼻咽喉科部門の臨床研究責任者を務める外科医ジョン・ジャーミラー(J