「Linuxカーネル2.6解読室」(以降、旧版)出版後、Linuxには多くの機能が追加され、エンタープライズ領域をはじめとする様々な場所で使われるようになりました。 それに伴いコードが肥大かつ複雑化し、多くのエンジニアにとって解読不能なブラックボックスとなっています。 世界中のトップエンジニア達の傑作であるLinuxカーネルにメスを入れ、ブラックボックスをこじ開けて、時に好奇心の赴くままにカーネルの世界を解読する「新Linuxカーネル解読室」プロジェクト。 本稿では、ネットワーク機能の受信処理におけるEthernetドライバについてカーネルv6.8のコードをベースに解説します。 はじめに 前提条件 1. 概要 2. 割り込みハンドラにおける処理 3. ポーリングハンドラ(NAPI)による受信処理 3.1 前提知識: sk_buff構造体 3.2 概要 4. sk_buff構造体の生成 4.