今回のキーワードは,米国イプシロン株はワクチン接種や過去の感染でも感染防御しにくい,がん患者さんでもmRNAワクチン接種で抗体は陽転するが,抗CD20抗体治療では抗体価は上昇しにくい,ワクチン誘発性免疫性血栓性血小板減少症の抗体はヘパリンと同じ第4血小板因子領域に結合する,long COVIDはEBウイルスの再活性化によりもたらされる(?),IL-6拮抗薬は入院28日間の全死亡率の低下と関連し,ステロイドと併用して使用する,です. 受容体結合ドメインのL452R変異を有する変異株には,「デルタ株」「イプシロン株」「カッパ株」等があります.「デルタ株」は「懸念される変異株(Variant of Concern;VOC)」に位置づけられます.VOCは,感染性や重篤度が増し,ワクチン効果を弱めるなど性質が変化した変異株のことです.今回,カルフォルニア州で見いだされた「イプシロン株」も変異により,