哲学者であり経済思想家の斎藤幸平が提唱する「脱成長」理論は、日本やヨーロッパで大きな注目と支持を集めた。しかし、米国では強い反発を受けており、学術界からもさまざまな批判の声が上がっている。 【画像】米国で強い反発を受ける「斎藤幸平の脱成長コミュニズム」を、米誌が真剣に検証してみた 米誌「アトランティック」が、斎藤本人や米国の学者たちに話を聞きつつ、この非現実的に思われる理論がなぜこれほど人気なのか、実際にはどれほど実現可能なのかを検証し、その本質を探る。 「クレイジーなアイデア」自分がおかしいやつだと思われていることを、斎藤幸平は自覚している。それこそが大事なポイントなのではないか、と最近ニューヨークを訪れたこの日本人哲学者は私に語ってくれた。 「たぶん、ショックを受ける人も多いでしょうね」と彼は言う。「このクレイジーなやつは何を言っているんだ? って」 そのクレイジーなアイデアというのが