シンガポール出身で現在はロサンゼルスを拠点に活動しているナット・チミエルによるプロジェクト、ユール(yeule)の3rdアルバム『softscars』が先日リリースされた。 6歳の時にピアノ教室でクラシック音楽を学び始めたユールは、独学でギターやドラムの演奏を始め、やがて好きだったゲームの世界や楽曲の魅力にのめり込んでいくように。そこから「yeule」と名乗るようになり、2014年にセルフタイトルEPでデビューして以来、幻想的でドリーミーなポップサウンドや、ロンドンでファッションを学び身につけた独特のアート感覚が熱烈な支持を集め、音楽シーンにおける異質な存在としてカルトな人気を獲得している。 ノンバイナリーであるユールが抱える葛藤・苦悩や、オンライン上の人間関係に依存していた経験、その後現実社会と向き合うことで発見した新たな自分など、様々な感情を投影したリアルな歌詞の内容も、大きな魅力の一