プリンタの使用ずみインクカートリッジを里帰りさせるプロジェクトが先月から始まった。プリンタ・メーカー6社が郵便局に使用ずみカートリッジの回収箱を置き、それを分別して各社に返送し、リサイクルする。「ライバル企業が手を取り合い、環境問題に取り組む」ことをアピールするのがねらいだという。 しかし武田邦彦氏もいうように、プラスチックを分別・再成形するリサイクルは、資源の浪費である。それより効率的なのは、カートリッジの再利用、つまりインクを詰め替えることだ。環境にやさしいプリンタ・メーカーは、当然こういうビジネスを推奨しているのかと思ったら、エプソンもキヤノンも再生カートリッジのメーカーを訴え、エプソンは敗訴、キヤノンは勝訴した。細かい法的な争点には立ち入らないが、「法と経済学」の観点からみると、再生品を違法とする判決は反競争的であり、資源の浪費をまねく。 先日、私のプリンタのインク(キヤノンB