今週のニューズウィーク日本版に久しぶりにピーター・タスカ氏のコラムがあった。邦題は「本質なきTPP論争の不毛」とあるが、英語の"TPP is Not the Issue"のほうがしっくりくる。TPPなんて問題ですらない。そのとおりで、コラムを読むに頷くばかり。そして一見これといって斬新な視点もないし、私のようなブロガーが自分の頭で考えるといった話でもなさそう。なのでブログに引っ張ることもないかとも思ったが、鍋焼きうどんも食い終わったことだし。少し。 タスカ氏は早々、TPPバカ騒ぎの本質を描いている。 昨秋、当時の菅直人首相が初めてTPPへの参加検討を持ち出したとき、民主党は政権交代を勝ち取る原動力となったマニフェストを「廃棄処分」にしている最中だった。農家への戸別所得保障制度で食糧自給率を上げるというのもその1つだ。 代わりの公約を必要とした菅のために補佐官や官僚がひねり出したのが「社会保