新型コロナウイルス感染症の後遺症は,200を超す症状が報告されている。様々な症状があることが病気の理解を阻んでしまい,その原因は当初,完全に霧の中にあった。しかし今,その霧が少しずつ晴れようとしている。 症状が様々に異なる後遺症患者の血液を詳しく解析することで,共通する特徴が見えてきた。その研究を行ったのが,新型コロナの重症化や後遺症のメカニズムについて流行初期から多くの研究を手掛けてきた米エール大学の岩崎明子教授だ。SNSやメディアでも積極的な情報発信を行う岩崎教授にコロナ後遺症研究の最前線を聞いた。 続きは日経サイエンス2022年11月号にて 著者岩崎明子(いわさき・あきこ) エール大学免疫学科および分子・細胞・発生生物学科のスターリング教授で,ハワード・ヒューズ医学研究所の研究員。トロント大学で免疫学を学び,1998年にトロント大大学院で博士号を取得。米国立衛生研究所(NIH)の研究