「非正規雇用なので返還できない。うつになり自殺未遂を繰り返した。」「何度も何度も毎日催促の電話が鳴る。辛い。」「保証人に借金が回るのを避けるには、死んでチャラにするしかない」「『滞納した場合、職場に電話するか直接伺う』と脅された」… これらは全て、公的な奨学金制度である日本学生支援機構から奨学金を借りた若者たちの、リアルな叫びである。 いま、奨学金を苦に自殺を考える若者が急増している。日本学生支援機構の奨学金は、その多くが単なる借金だ。生活費も学費も奨学金によって賄う必要がある場合、借り入れ総額は時に700万円、800万円にのぼる。 一方で「失われた30年」の間に非正規雇用が増え、近年ではコロナ禍での雇用悪化や物価高が窮状に追い討ちをかけている。それにより、奨学金返済の見通しが立たずに自殺まで考えてしまう20代、30代が増え続けているのだ。 学びたくて進学した若者が、そのために「自殺」にま