→ホーム→タンニン含有植物 1.加水分解性タンニンと縮合型タンニン タンニン(tannin)と”はブナ科カシ類の皮など植物界に広く存在し、加水分解で多価フェノールを生じる収斂しゅうれん性の植物成分の総称”と一般の事典などには記述されている。英語で日焼けすることをsun-tannedというが、タンニンは語源的にこれと同じで「皮をなめすために使われる鞣皮じゅうひ剤ざい」を指し、有史以来、人類により利用されてきた。わが国には本格的な毛皮の文化は存在しなかったので身近な存在とはいいがたいが、毛皮を調製するにはタンニンは必須のものであることは今日でも変わりがない。鞣皮剤以外にもタンニンは染色用の媒染ばいせん剤、インキ製造用原料として重要であり、またタンニンより製造されるピロガロール(Pyrogallol)、没食子もっしょくし酸さん(Gallic acid)は医薬品、化学薬品の製造原料として重要である