1994年9月4日、FW三浦知良はジェノアの一員として、サン・シーロスタジアムに立っていた。世界屈指の名門ミランとのリーグ開幕戦に先発出場したカズは、前半28分にイタリアの伝説的リベロDFフランコ・バレージと激突し、鼻骨を骨折。前半までプレーしたが、後半からはピッチを退いた。その後、鼻骨の手術を受け、日本代表活動をはさみ、セリエAの舞台に戻ったのは約2か月後だった。 開幕戦以来の先発出場となったのが、12月4日、サンプドリアとのダービーマッチだった。ホームゲームの前半13分、後方からのロングボールをPA内で長身FWトマシュ・スクラビーが落とす。これに反応したカズは、飛び出してきたGKの鼻先でチョコンと右足でシュート。このカズのセリエA初ゴールは、同時にセリエAにおけるアジア人初ゴールとなった。 それから約20年が過ぎた2014年4月7日、ジェノアのホームスタジアムであるルイジ・フェラリスで