表 1: 完全情報ゲームの状態空間複雑性とゲーム木複雑性 従来の「完全情報ゲーム」の中では、囲碁は、状態空間複雑性もゲーム木複雑性もほかのゲームより、はるかに高いことがわかります。2017 年、AlphaZero が MCTS と深層強化学習を利用して囲碁を含めた複数の完全情報ゲームを解いたことをきっかけに、学術研究では「不完全情報ゲーム」と「リアルタイムストラテジーゲーム」などがより注目されるようになっています。 不完全情報ゲーム: 情報集合数と平均的な大きさ 「不完全情報ゲーム」の場合も、「完全情報ゲーム」と同様にその状態空間複雑性とゲーム木複雑性を計算することができますが、情報が不完全で非対称的なため(たとえば、ポーカーと麻雀では相手の手札と伏せたままの残り札は把握できません)、参加者はゲームの実際の状態を分別することができません。たとえば、ポーカーでは自分が K を 2 枚持ってい