アニメ300本!スタジオの奪い合い、囲い込み、続々新設の理由アニメ業界:2019年振り返り~2020年展望-2- 2019年のアニメーション業界は、劇場アニメの興行収入が600億円を突破した。これは『君の名は。』が興収250億円を記録した16年の633億円に次ぐ金額である。一方、テレビアニメの制作本数は17年340本、18年332本と300本越えの供給過剰ともいえる状態が続き、現場からは苦境を訴える声が聞こえる。そんな中、アニメ制作スタジオの「奪い合い」が発生しているという。以下、アニメジャーナリスト:数土直志氏によるレポートには、想像を超えて複雑化するアニメスタジオの現状があった。 ⋆⋆⋆⋆⋆⋆⋆⋆⋆⋆⋆⋆⋆⋆⋆⋆⋆⋆⋆ 2019年にアニメ関係者を驚かせた大きなニュースが、サンライズによるジーベックのアニメーション制作事業の買収だ。サンライズは『機動戦士ガンダム』で有名な日本を代表する大