三歳の頃。夕暮れの家の前で一人で泣いている記憶がある。寝て起きたら、家に誰もいなかった。「おかーさん」「おとーさん」「おにーちゃん」「おかーさん!!」「おかーさあん」外に家族を探しに行った。車が無かった。後ろの玄関を見たら靴も無かった。おいてかれた…と思った。家の前の白いペンキが一部剥げた柵に、持たれかかって待った。家にいるのは怖かった。うちの家は山のふもとの、田んぼの真ん中にある古い家。隣は遠い。だんだん周囲がオレンジ色になっていって日が暮れた。家の後ろの山が真っ黒になって、カラスの点々がたくさん飛んでいた。すぐ日が落ちた。だんだん薄暗くなる。自分の靴も見えなくなって私は怖くなって泣き出した。真っ暗。自分の手元の柵だけ白く浮き上がっている。後ろの山を振り返るなんて怖くて出来ない。おひさまが出ている時でも真っ黒だったんだから、今はもっと真っ黒だ。そうに違いない。こわい。おしっこをしてしまっ
暇つぶしにピッタリの漫画や記事を毎日のように配信しています。いくら読んでも無料、そしていくら読んでも頭がよくなりません。
【3/26(火)まで】先着10,000名様限定 Wolt配達注文300円割引(外部サイト)※キャンペーン適応条件あり 2024.03.13
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く