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ブックマーク / www008.upp.so-net.ne.jp (1)

  • 偽日記アーカイブ(2004/09)

    04/09/30(木) (大道珠貴『ミルク』について、もう少し) ●大道珠貴の登場人物は、「ここではないどこか」を求めないし、「地上のひとつの場所(私の居場所)」を求めない。今いる場所が世界の全てでその外はない。しかし、それを全面的に(あるいはなし崩し的に)肯定するのでもない。その世界はきわめて狭く、そのなかで縛られ、そこに順応するしかないのだが、同時にそこから切断され、微かに浮く。大道的「プチ解離」とはおそらく、堪え難いほどに強烈な現実(トラウマ)から主体を防衛するものではなく、自らの能力では介入する余地のほとんどない(勝手に進行する)世界を前にした時に、主体がその絶対的、絶望的な受動性から身を守るためのものとしてあるのだと思う。吹き荒れる風に無防備にさらされる主体を防衛するために、私はクールな見者となり、そこではあらゆる感情が、愛も憎しみも喜びも苦痛もが、閾値が調整され全て「薄ら」とし

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