スノーボードの国母和宏選手の五輪8位入賞を伝える新聞に「逆風」という言葉が目立った。「腰パン」などの服装や記者会見の言動に批判が集まった。そんな「逆風」にもめげず入賞した。どちらかというと、その「健闘」をたたえる書き方が多かった。 ▼会見での「チェッ」なども「口べただから」ということになった。まるで大人が寄ってたかって、口べたな青年をたたいていたかのようである。案の定、それを「日本社会の不寛容さ」のせいにしようという論調も現れた。だが、はたしてそんな問題だろうか。 ▼五輪選手はみな国を代表している。それならば選手団の制服をきちんと着るのは当然である。指導しない監督、コーチや苦言を呈さないマスコミがあれば、その方がおかしい。それを「逆風」と感じたのなら、自ら起こした「風」というしかないのだ。 ▼小沢一郎氏の「政治とカネ」問題での民主党の対応も、ちょっと似ている。秘書らが逮捕され、小沢氏が聴取