2013年以降は減少しているとも指摘される「ニート」。完全失業率も改善の傾向をみせるが、なかには、いわゆる「普通の生き方」ができず、定職に就かない / 就けない人もいる。「普通」からこぼれた人たちとどう向き合えばよいのか。「セーフティネットはもっとあってもいい」と説く元ニートのphaさんを訪ねた。【山口 亮】 「だいたい暇な日が多い。午後くらいがちょうど良いです」と聞き、平日の昼過ぎに足を運んだ。倉庫のようなシェアハウスで生活するphaさん。9年前に仕事を辞めてから、定職には就いていないという。 玄関はなく、入り口のすぐそばにコタツが置かれている。「どうぞ」。足を入れ、今の暮らしについて聞いた。同居人は2人。一緒に食事をすることもあるが、予定を合わせることはほとんどないという。テーブルの上には、飲みかけのペットボトルや使用済みの箸が残っている。 月収は10万円ほど。ブログや本の執筆などで生