【上海=河崎真澄】中国で食品の衛生や安全をめぐる問題が相次ぎ浮上している。中国紙、広州日報(電子版)によると、広東省当局は、豚肉に添加物を混ぜて高級牛肉と偽り、販売していた同省仏山の男の身柄を拘束した。健康被害は伝えられていないが、安価な豚肉に昆虫駆除などに使われるホウ砂を加えることで、食感や味を偽装して高値販売する手口だった。 同省ではこのほか、トウモロコシにインクとパラフィンを混ぜた粉を、甘藷(かんしょ)でんぷんと偽って販売した業者らも摘発されている。 また、上海市では今月中旬、使用が禁じられている着色剤や防腐剤を添加した中華蒸しまんを製造販売したとして、食品会社の経営者ら5人の身柄が拘束された。 今月上旬には、甘粛省で亜硝酸塩が混入した牛乳を飲んだ数十人が中毒症状を起こして乳幼児3人が死亡、36人が病院に運ばれた。 同省では3年前にも、有害物質メラミンが混入された粉ミルクを飲んだ乳幼