西欧の宗教観やセックス観を挑発するロンドン在住の日本人アーティストが、日本の現代美術の“本丸”東京都現代美術館を席巻している。 まず度肝を抜かれるのは、《装着者が月経という生理現象を体験するマシン》。自身をモデルにした「ジェンダーアート」だそうだが、いわゆる“ジェンダーフリー”的な主張はみじんも感じられず、全体的に明るくユーモラスな雰囲気だ。 「なんていうか、フェミニズムのイメージって暗いじゃないですか。でもスプ子はもっと明るいノリで、生意気なボーイズにパンチ! って感じで表現しています。男尊女卑的なカルチャーへの反感はあるし、ちょっとした風刺の意味合いも込めてますけど、従来の暗いイメージより、あくまで明るくクレバーに、ですね。私自身、男のコ大好きだし! アハハ」 日本人の父とイギリス人の母はともに数学者。東京・調布のアメリカンスクール時代は、数学のインターナショナルスクール対抗戦で連戦連