東京・浅草の高層マンション建設計画を巡り、下町の文化的景観が損なわれるなどとして、近隣の宗教法人「浅草寺」と住民5人が24日、東京都を相手取り建設計画の許可の取り消しを求めて東京地裁に提訴した。 訴状によると、計画は台東区西浅草3に高さ約130メートル(地上37階、地下2階、約700戸)のマンションを建設するもの。不動産会社「藤和不動産」などが今年2月、許可を得た。 浅草寺の西約400メートルに位置することから、原告側は「東京観光の顔でもある歴史的景観を破壊する」と主張している。提訴後の会見で原告団は「浅草寺の観音霊場としての荘厳さが損なわれるだけでなく、国や東京の街づくり、観光にも大きな影響を及ぼす」と語った。【伊藤一郎】 ▽東京都の佐藤千佳・建築指導課長の話 訴状を見た上で必要な対応をしていきたい。