/夢の作り手と買い手。そこに一線があるうちはいい。だが、彼らがいつまでもおとなしく夢の買い手のままの立場でいてくれる、などと思うのは、作り手の傲慢な思い上がりだろう。連中は、もとより学園祭体験を求めている。だからファンなのだ。そして、連中はいつか一線を越えて、作り手の領域に踏み込んでくる。/ あまりに痛ましい事件だ。だが、いつか起こると思っていた。予兆はあった。たとえば、16年の小金井事件。熱烈なファンが豹変し、本人を襲撃。アイドルやアニメは、そのマーケットがクリティカルな連中であるという自覚に欠けている。 もとはと言えば、1973年の手塚プロダクションの瓦解に始まる。同じころ、もう一方のアニメの雄、東映も労働争議で多くの人材を放出。かれらは、それぞれにスタジオを起こした。だが、これらのスタジオは、アニメの製作ノウハウはあっても、資金的な制作能力に欠けており、広告代理店やテレビ局の傘下に寄
/自分自身の現実の生活の貧しい者ほど、他人のものごとを追い、プロスポーツやアイドル、マンガやアニメ、スマホにはまる。だから、貧乏人ほど、部屋の中はガラクタだらけ。おまけに、それらは、ギャンブル同様、一時的に内的昂奮を誘発する一種の麻薬で、中毒性があり、いよいよ生活を悪化させる。/ 麻薬がなぜいけないのか。なぜ世界の多くの国で禁止されているのか。体を壊すから? いや、一発で死ぬくらい強い麻薬なら、意外に問題にならないのかもしれない。むしろ死なずに中毒になって、精神が荒廃し、暴力的、経済的に親族や社会をも巻き込む事件を起こすからだろう。 ギャンブルに法的な歯止めが必要だ、と考える人が多いのも、同じ理由だろう。ギャンブルは、薬ではないが、強い中毒性がある。外から薬を盛らなくても、その興奮で脳内のドーパミンが噴き出す。そして、それが常習化すると、脳内の構造がおかしくなって、精神が荒廃し、麻薬同様の
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