「彼はどんな道具を使っていても、見る者に喜びを与えてくれました。とりわけ、長さ一八インチのやすりを扱っているところは、たいした眺めでした」 --発明家・起業家ヘンリー・モーズレーを評した職人の言葉 著者ヴィトルト・リプチンスキは、「この千年で最高の道具(工具)」というテーマのコラムの依頼を受ける。自らの手で家を建てた経験もある著者は、工具箱を漁り錐・のこぎり・釘・ものさし等を引っ張り出すが、発明が古過ぎたり特化しすぎたりで、どうもしっくりこない。が、妻のひと言で鉱脈を掘り当てる。 「ねじ回しはいつだって何かに必要なのよ」 かくして著者はねじとねじ回しのルーツを辿って図書館を廻り博物館を巡礼し、ねじとねじ回しの起源に迫り、その普及と発展の歴史を辿っていく。果たして最古のねじは… 本文160頁ほど。文章は早川の翻訳物にしては、まあ合格点。その気になればあっさり読み終えられるけど、工具に詳しくな
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く