あくまでもOracle技術者として感じた「隣の芝生は青い」的な所見ですので、SAP HANAを実業務でお使いの方は若干異なる印象を持たれているかもしれません。その点ご承知ください。また、内容についてはSAP社員の監修を受けていますが、Oracle技術者にイメージしやすいものとするためSAP社の説明と異なる表現となる可能性もありますのでご了承ください。 HANAカラムストアがもたらす副次効果 カラムストアはローストアに比べ、ベクトル(配列)の要素を膨大な繰り返し計算で処理するベクトル処理向けであることや、圧縮によるコンパクト化がメリットして取り上げられることが多いのですが、アーキテクチャ観点から見ると多くの興味深い副次効果があります。 データの断片化が発生しない構造 連載第2回で簡単に紹介しましたが、Oracleデータベースは表領域単位で固定サイズのデータブロック(以下ブロック)にデータを格