「ぽてまよ」とは、なんだかよくわからない生物を中心とする物語ですが ぽてまよが何なのかをあえて説明して見せないところが 「ぽてまよ」という作品の魅力を構成する最大要素であると思います。 「ぽてまよとは何なのか」という問いかけは、つきつめていくと 「ぽてまよを見ている私とは何か」という問いかけに他なりません。 ぽてまよが朴訥な主人公に抱きしめられて満面の笑顔を見せるとき 我々も主人公の笑顔を通じて自己自身が充足されている事実を発見する。 感情表現の乏しい主人公がぽてまよに対して笑顔を見せるとき 初めて我々は神として、あるいは他者としてのぽてまよに拠って 主人公と同化してこの世界に存在することを「許可される」のです。 この物語構造は日本のアニメにおいてはわりと伝統的なもので 異種間コミュニケーションを主題とする作品群、代表的なものでは 「となりのトトロ」や「あらいぐまラスカル」などで語られる