錦織圭は理想的なテニスでジョコビッチを翻弄し2セット目を奪ったが、最終第3セットは1ゲームも取れず。王者の底力を見せつけられた。 ツアーファイナル準決勝、錦織圭の世界ランキング1位ノバク・ジョコビッチ(セルビア)への挑戦は、試合時間1時間27分、1-6、6-3、0-6のスコアで決着した。過去の対戦成績は2勝2敗の五分。全米での鮮やかな勝利も記憶に新しかっただけに、力負けに落胆した向きもあっただろう。 確かに、トップとの力の差はあった。しかし、それ以上にクリアに見えてきたのは、錦織の可能性だった。 第1セットは何もできなかった。ジョコビッチの室内コートでの連勝は、今大会のラウンドロビン(予選リーグ)3戦で30に達していた。この、少し球足の遅いコートはジョコビッチの庭。球足が遅い分、相手のボールに追いつき、自分の間合いでカウンターを放つ時間がある。得意のショットは効果を増し、自信は揺るぎないも