映画「」でゴジラを倒すために実行された「ヤシオリ作戦」。その元ネタは『古事記』や『日本書紀』に登場する須佐之男命(すさのをのみこと)による八俣遠呂智(やまたのをろち)退治であることは有名ですが、 ところで八塩折(やしおり)の酒って、どんななんでしょうか? 八俣遠呂智を酔わせて倒した、須佐之男命の武勇伝まず、須佐之男命による八俣遠呂智退治のあらましを紹介します。 今は昔、須佐之男命は高天原(たかまがはら。天上の世界)に暮らしておりましたが、乱暴が過ぎてあわや世界を滅ぼしかけたため、追放されてしまいました。 そんな須佐之男命が葦原中国(あしはらのなかつくに。地上の世界)をさすらっていると、泣いている老夫婦とその娘に出会います。 泣いている理由を尋ねたところ、父親が答えるには、この土地に八俣遠呂智が来るようになってからというもの、毎年娘を一人ずつ生贄に差し出さねばならず、八人いた娘も七人まで喰わ