【北京=幸内康】中国の国有企業で鉄道車両製造大手「中国南車」が高速鉄道車両「CRH380A」の技術特許を米国で申請する方針であることが24日、明らかになった。 CRH380Aは、日本企業が開発した新幹線「はやて」をベースに開発されており、日中の特許紛争に発展する可能性がある。 23日付の中国英字紙「チャイナ・デイリー」が報じた。 南車が特許申請を目指しているのは、台車と車両の先端部分で、申請に備え、すでに米国で弁護士を雇っているという。米国の高速鉄道計画の受注競争で有利に立とうとする狙いがあるとみられる。 南車は川崎重工業から技術供与を受けて高速鉄道車両の製造を始めた。CRH380Aは、6月30日に運行を始める北京―上海高速鉄道の主力車両の一つだが、中国側は「外国の先進的な技術は参考にしたが、独自に開発したもの」(中国鉄道省)との立場をとっている。