(2012年11月29日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) カナダ人のマーク・カーニー氏をイングランド銀行総裁に任命するという英国政府の大胆な決断には、ある論理的な帰結がある。イングランド銀行副総裁で、次期総裁レースに負けたポール・タッカー氏を日銀の次期総裁にすることだ。 このささやかな提案は概ね冗談で考えたものだ。だが、デフレ退治に失敗してきた15年間を経た今、日銀には新鮮な考え方が必要だ。悲しいかな、日本が国の最も重要な機関の1つのトップに外国人を据えることはあり得ない。 しかし東京でさえ、「アウトサイダー」――日銀の正統主義に染まっていない人物――が起用されることを想像するのは、完全に非現実的なわけでもない。 論争を引き起こした安倍総裁の主張 日本の次期首相の座に一番近い安倍晋三氏〔AFPBB News〕 これは事実上、日本の次期首相になる可能性が最も高い人物が約束したことだ。元首相