08年に京都府警が押収したマジコン。ゲームを保存したメモリーカードを差し込んで使う=京都市南区 海賊版ゲームソフトの被害が深刻化している。インターネット経由でゲームを違法ダウンロードして遊べる「マジコン」と呼ばれる器具が出回り、欧州では任天堂のソフト販売が1年で半減。年間の被害額は少なくとも数兆円規模に達している。事態を重く見た経済産業省は新たな法規制に向け動き出した。 「普通に買うとお金がかかるから。みんな持ってるし、悪いことをしている意識はない」。米ロサンゼルスに留学中の日本人女性(32)は昨年夏、ニンテンドーDS用のゲーム十数本が入った「マジコン」を友人から80ドルで買った。中身は「脳を鍛える大人のDSトレーニング」など人気作ばかりで、通常ならソフトだけで数万円分にあたる。 マジコンはDSのゲームソフトと同サイズの本体と、パソコンを使って違法ダウンロードしたゲームを保存する