セイコーエプソンが、有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)ディスプレーの事業化に向けて本格的に動き始めた。事業環境が厳しさを増す同社にとって、いわば「背水の陣」である。その決意を表していたのが、6月30日に発表した、中小型液晶ディスプレー事業の一部のソニーへの無償譲渡だ。 事業譲渡の対象となったのは、携帯電話などに使われる高精細なアモルファスTFT(薄膜トランジスタ)液晶。今年3月から本格化したソニーとの交渉では、エプソンがなかなか芽の出ない有機EL事業も売却するのでは、との見方が出ていた。というのも、交渉相手のソニーは、有機ELを次世代テレビの本命に位置づけてきたからだ。 「有機ELは売却しない」 ところがふたを開けてみると、譲渡の対象に有機ELは含まれなかった。エプソンの碓井稔社長は、「ソニーとの提携には有機ELは含まれない」と断言した。 有機ELは大型パネルの量産が難しく、力を入れて
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く