創業52年の同人誌専門の印刷所「しまや出版」には「癒し課」がある。10年前から、保護猫たちがスタッフ「社猫」として、のんびりと「いい仕事」をしてきた。現在は、7匹の猫(うち2匹は在宅テレワーク)が在籍し、こだわりの本作りを応援している。 (末尾に写真特集があります) 猫が出迎えてくれる会社 荒川と隅田川がすぐそばを流れる東京都足立区の一角に「しまや出版」はある。漫画や小説など自分の本を作って自分で売りたい人のための、同人誌専門の印刷所である。本作りの相談や打ち合わせに訪れた客は、玄関を入ると、まず「猫、大丈夫ですか?」と尋ねられる。受付や打ち合わせ室は3階。4匹の子猫たちがフレンドリーな接待をしてくれる。 「猫がダメという方はほとんどいませんでした。なぜか、みなさん、猫が好きですねえ」と柔和な笑みを見せるのは、社長の小早川さん。社員からは親しみを込めて、以前の役職名「本部長」と呼ばれている