街頭演説会場を取り囲むように警察官らが警備する中、候補者や党首とともに気勢をあげる有権者ら=新潟市秋葉区で2022年7月9日午後6時4分、和田大典撮影(画像の一部を加工しています) 安倍晋三元首相(67)が銃撃されて死亡した事件は各方面に衝撃を与えた。「民主主義の根幹が揺らいだ」「安全神話が崩れた」――。さまざまな声が上がるなか、私たちは参院選にどう臨めばいいのか。識者2人に聞いた。 生きたい社会を選択――政治学者・五野井郁夫さん 安倍氏の銃撃事件後、冷静さを欠いたさまざまな言論が拡散した。拡散力のある著名人たちが、メディアや野党による安倍氏への批判が容疑者の思想に影響し、事件が起きたのだと根拠もなく主張した。一方、野党の政治家も「長期政権が招いた事件だ」と発言して批判を浴びた。 いずれも事件の背景がまだ解明されていない発生直後の発信であり、論理があまりに飛躍しているのではないか。右派左派