英国のモーリス名誉中佐は、1883年「宣戦を伴はざる戦争」(ロンドン、政府印刷局) と題する労作を公刊して、 1700年から1872年までの間に起こった多くの戦争の開始を検討したが、 1904年4月、「19世紀以後」誌のうちに次のように書いている。 「数字的に言えば、私の比較的詳しく検討した期間を通じて、 英国は三十回、フランスは三十六回、ロシアは七回 (ただしトルコおよび支那を含む隣接アジア諸国に対する慣行的な無宣戦戦争は参入しない) 、プロシア(ドイツ)は七回、オーストリアは十二回、北米合衆国は少なくとも五回、 戦争開始の宣言を伴わない戦争行為を行なっている」と。 ーー中略ーー また古典的なピット・コベットの「主要国際法判例集」(ヒュー・エル・ベロッと編集の1924年版) の第二巻第十八ページには次のごとく述べられている。 「同時に調印国は、事前の宣戦なくしては絶対に戦争行為をなさざる