丸太搬出増で供給過剰 木材の価格が下落基調だ。国産丸太の価格は年初に比べて1〜3割下落し、柱などに使う集成材も7%安い。新設住宅着工数は前年を上回っているにもかかわらず、製材品などの荷動きが悪いままだ。政府が補助金の支給方法を見直した丸太の供給が増えたのも、木材全体の需給の緩和につながっている。 「ここまで丸太が値下がりするとは想像していなかった」。熊本県森林組合連合会(熊本市)の事業部の担当者は戸惑いを隠せない。熊本県内の市場では5月上旬時点でヒノキや杉の丸太が1立方メートル1万円を下回った。 全国森林組合連合会(東京・千代田、全森連)によると、販売所全国21カ所の平均価格は5月上旬時点で、柱材に加工する柱用丸太はヒノキが1立方メートル1万2600円と4月上旬に比べ1600円(11%)下がった。前年同月に比べると3割安く、年初比でも約27%値下がりした。杉も1立方メートル1万100円と4